米国下院歳入委員会(Ways and Means委員会)が2025年、暗号資産の課税方法を大幅に見直す税制改革草案を複数提出し、デジタル資産保有者・取引者・DeFi利用者に広範な影響を与える可能性が浮上した。
IRSは毎年数百億ドル規模とされる暗号資産の申告漏れに長年悩まされており、「大而美」予算法案の財源確保と、デジタル資産を従来の金融と同等の申告枠組みに組み込む構造的コンプライアンス化の両面が今回の立法を後押ししている。
草案の核心は四点。①短期・長期キャピタルゲインの認定基準見直しによる頻繁な売買への実質増税、②DeFiプロトコルの前端インターフェースへの1099形式のユーザー取引データ報告義務付け、③ステーキング報酬を「受取時点で通常所得」と認定する原則の確立、④プルーフ・オブ・ワーク採掘収益の所得分類の明確化—が挙げられる。特にステーキング課税は、トークンを売却しなくても報酬発生のたびに即時の納税義務が生じる可能性を示す。
暗号資産業界のワシントンにおけるロビー活動が周期的な高潮期にある今、最終的な法案の形は産業側の利益と財政需要の綱引きで決まる。DeFi協議が米国ユーザーへの地理的ブロックを選ぶリスクも含め、立法動向の注視が不可欠だ。
【関連用語】キャピタルゲイン税/ステーキング報酬/DeFi/1099申告書/プルーフ・オブ・ワーク