なぜコインの「価格」だけで高いか安いか判断できないのでしょうか。価格自体に文脈が欠けているからです。あるコインが0.001ドル、別のが5万ドル。数字だけ見れば前者が安く後者が高いと直感しますが、それは錯覚です。価格は「時価総額÷流通供給量」の結果にすぎず、単価が低いのは流通量が膨大なだけかもしれません。高いか安いか、余地があるか判断するには、時価総額(全体規模)とその背後の供給構造を見るのであり、誤解を招く単価の数字ではありません。
時価総額とFDVの違いは何で、なぜ両方見るのでしょうか。時価総額は「現在価格 × 現在の流通供給量」で、今この瞬間に市場がそのコインに与える全体評価を反映します。FDV(完全希薄化評価額)は「現在価格 × 最大供給量」、つまり全トークンがすでに流通すると仮定した評価です。両者の差は将来の供給圧力を明らかにします。FDVが時価総額をはるかに上回るなら、多くのトークンがまだロックされ未放出で、アンロック時に既存保有者を希薄化し売り圧力を生みます。時価総額だけ見て安いと感じFDVを無視するのは、初心者がよく陥る罠です。
流通量、総量、最大供給の3つの数字をどう読み、何の役に立つのでしょうか。流通供給量は今市場で取引可能な量、総供給量は今まで発行されたすべて、最大供給量はコインが将来最大でどれだけになるかです。最も重要なのは流通量と最大供給の差です。この差が、今後アンロックされ市場に入る供給量です。差が大きいほど将来の希薄化と売り圧力が重くなります。最大供給の1〜2割しか流通していないコインは希少に見え単価が高く支えられるかもしれませんが、残り8〜9割が徐々にアンロックされると、既存保有者は希薄化される可能性が高いです。
実際にコインの情報ページを読むとき、これらの数字をどうつなげて判断するのでしょうか。4ステップで進めましょう。第一に、単価に惑わされず、直接時価総額を見て全体規模を把握する。第二に、FDVと時価総額を比較する。FDVが時価総額の数倍なら、大量の供給が待っていると自分に注意する。第三に、流通量が最大供給に占める割合を見る。割合が低いほど将来の希薄化リスクが高く、ベスティング日程も確認すべきです。第四に、24時間出来高で流動性を確認する。出来高が低すぎるコインは、データが綺麗でも出入りが難しいです。この4つを習慣にすれば、どのコインも単価や話題だけで衝動的に参入しなくなります。